神経心理学的症状について
網膜に傷害などが起きたりすると、視野に暗点が生じます。
つまりその部分の視野が欠けてしまうのです。
神経心理学の世界では、その欠けた視野の部分に
その場には実際には存在しないモノが見えるように感じる
という症状が起きることが知られています。
これをシャルル・ボネ症候群といいます。
お年寄りなどでも生じることが多いのですが、
何割かのお年寄りは、そのような症状になっても
周囲に訴えず、だまっていることが多いようです。
ぼけた、とか、変なことを言うようになってしまった、
などと思われるのを防ぐためだと言われています。
というわけで世の中でシャルル・ボネ症候群の発生数は
ひょっとしたら過小報告されているのかもしれません。
最新の問題を解く
確率論の分野における業績で有名な伊藤清先生(故人)の
エッセイに次のような話がありました。
伊藤先生が海外の大学で教鞭をとっていたときのこと、
授業で宿題を出すと、他の学生は授業の最新回で紹介した定理を
使って証明をしていたのですが、
ある学生が以前の回で習った定理を使って証明をしていることに
気づいたそうです。
なぜ、最新の定理を使わないのか?
最新の定理を使えば、もっと簡単にエレガントに証明ができるのに。
伊藤先生は、最初はそのように思っていたそうです。
しかし、授業が進むにつれて、伊藤先生は考えを改めます。
「この学生は、過去の回で習った定理を使って、
最新の回の証明問題を解く技量がある」
「ということは、もしこの学生が、この分野における最新の知見を
習得したら、未解決の数学的問題を解決するに違いない」
果たして、その学生さんは、数学の研究者になったそうです。
僕の好きなエピソードなので紹介しました。
そういえばフォン・ノイマンもゴリゴリ問題を解くタイプだったとか。
ぼんやりした記憶に基づいての更新なので
出典が思い出せません。ご容赦ください。
本エントリーは4/19分なので、
本日はもう1回更新します。
ひらめくハト
人はひらめきます。
ひらめきは高度な知性の働きによって
引き起こされるように思われますが、
実はハトもひらめきます。
ハトがひらめく瞬間を御覧ください。
A Pigeon Solves the Classic Box-and-Banana Problem - YouTube
ちなみに、心理学ではひらめきを「洞察(insight)」と呼んでいます。
FC法は有効か?
facilitated communication(FC)法は、
重篤な脳障害を負ってしまった患者に対して
介助者が適切な方法を使うことで、
患者のコミュニケーション能力を補助できると謳う手法です。
ひと頃、日本でも話題になりました。
しかし、これについては、国際行動分析学会が
「科学的評価によれば、FCは障害者のコミュニケーションレベルを
高めることはまったくない。一見、コミュニケーションのように見えるものは
ファシリテイターから発せられている。ただし、ファシリテイターのほとんどは
自らがその原因だという意識がない。」
と断じています。
海外のものですが検証VTRもあります。
これを見る限りFC法には難があるようです。
患者さんやご家族のために、もっと有効な手段が
開発されることを願います。
参考URL:
ファシリテイテッド・コミュニケーションに関する声明:国際行動分析学会
Facilitated Communication
『東京大仏物語』、ありました
『東京大仏物語』ってまぁまぁいい思いつきだなぁ、
なんて思って駄文をしたためたわけなのですが、
何とすでにネット上にそういう言葉が存在していました。
Googleで"東京大仏物語"で検索したら5件引っかかりました。
うち1件は2006年のブログ記事でした。
うーむ。一番乗りし損ねた残念感でいっぱいです。
それにしても東京大仏、まったく都民にも知られていないのには
何か理由があるんでしょうか?
それともなんかの陰謀なんでしょうか(笑)
青汁日記 東京大仏物語。
http://blog.livedoor.jp/hideyourface_abc/archives/50469187.html
そういえば以前、
「海鮮丼の名前でポセイ丼っていいんじゃないか」
と思いついて、ネットで検索したらおんなじことを考えている人たちが
たくさんいるなぁ、と思ったことがあるのですが、
それと同じですね。
個人的には、清野とおる氏あたりに『東京大仏物語』描いてほしいです。
『東京大仏物語』
先日(といっても3/16のことなので、もうひと月くらい前ですが)、都内の書店で『翔んで埼玉』という漫画を購入しました。
新刊本の漫画を買ったのは、遥か昔、池袋の(今はなき)芳林堂でいしいひさいちの4コマ漫画を買って以来で、かなりひさしぶりのことでした。(いや、大友克洋の漫画が読みたくてCOMIC CUEとかいう雑誌を買って以来のことかもしれません。まあどうでもいいことですが。。)
店内の漫画コーナーをぐるりと回って、エキセントリックな印象の表紙に目を惹かれて買ったのですが、翌日に出席したさる学会のセミナーに出席していたら、話者の先生が突如その漫画を宣伝(?)しだしたので、何やら話題の漫画らしいということに気づいたのでした。
著者は魔夜峰央さん。『パタリロ!』の作者です・・・といっても私自身が『パタリロ!』を読んだことがないので、著者の名前を見てもピンと来ませんでした。『翔んで埼玉』自体、30年前に描かれて復刊本だったらしいのですが、そもそも、(古い漫画のタッチで描かれた)新しい作品だと思って購入したのでした。というか復刊本だという情報、帯に書いてあったのでしょうか?
『翔んで埼玉』といい、『東京都北区赤羽』といい、地域モノは、そのネタにされた地域の人がrelevancyを感じて(←単語の使い方変かもしれません)、購入してくれるのが、なんだかいい雰囲気ですね。
僕(が絵の描ける漫画家)だったら、東京都民なので『東京大仏物語』でも描こうかと思います。
東京都民も知らない東京大仏について宣伝することで、下赤塚一体の人が喜んでくれそうな気がするので。
・・・という、どうでもいいつぶやきでした。あしからず。