脳 Brain, No Life(仮)

とあるニューロベンチャー企業の研究員のつぶやきを記録するブログ

神経心理学的症状について

網膜に傷害などが起きたりすると、視野に暗点が生じます。

つまりその部分の視野が欠けてしまうのです。

 

神経心理学の世界では、その欠けた視野の部分に

その場には実際には存在しないモノが見えるように感じる

という症状が起きることが知られています。

 

これをシャルル・ボネ症候群といいます。

 

お年寄りなどでも生じることが多いのですが、

何割かのお年寄りは、そのような症状になっても

周囲に訴えず、だまっていることが多いようです。

ぼけた、とか、変なことを言うようになってしまった、

などと思われるのを防ぐためだと言われています。

 

というわけで世の中でシャルル・ボネ症候群の発生数は

ひょっとしたら過小報告されているのかもしれません。

 

 

Russellの円環モデル

人はさまざまな感情を持ちますが、

それらの感情をいかに把握して整理すべきでしょうか?

 

ラッセルの円環モデルはそのひとつです。

さまざまな感情を、

「覚醒度(arousal)」と「感情のポジネガ(valence)」の

2次元の軸で理解しようとするものです。

 

たとえば「happy」は、

感情がポジティブで覚醒度は中間程度のものとして

扱われています。

 

感情のすべての側面を過不足なく汲み尽くしているかどうかは

わかりませんが、ひとつのまとめ方、見方として有効なのではないかと

思います。

 

http://www.mdpi.com/behavsci/behavsci-03-00501/article_deploy/html/images/behavsci-03-00501-g001-1024.png

 

 

予告通り本日2度目の更新でした。

ではまた明日。

 

 

最新の問題を解く

確率論の分野における業績で有名な伊藤清先生(故人)の

エッセイに次のような話がありました。

 

伊藤先生が海外の大学で教鞭をとっていたときのこと、

授業で宿題を出すと、他の学生は授業の最新回で紹介した定理を

使って証明をしていたのですが、

ある学生が以前の回で習った定理を使って証明をしていることに

気づいたそうです。

 

なぜ、最新の定理を使わないのか?

最新の定理を使えば、もっと簡単にエレガントに証明ができるのに。

伊藤先生は、最初はそのように思っていたそうです。

 

しかし、授業が進むにつれて、伊藤先生は考えを改めます。

「この学生は、過去の回で習った定理を使って、

最新の回の証明問題を解く技量がある」

「ということは、もしこの学生が、この分野における最新の知見を

習得したら、未解決の数学的問題を解決するに違いない」

 

果たして、その学生さんは、数学の研究者になったそうです。

僕の好きなエピソードなので紹介しました。

 

そういえばフォン・ノイマンもゴリゴリ問題を解くタイプだったとか。

 

ぼんやりした記憶に基づいての更新なので

出典が思い出せません。ご容赦ください。

 

 

 

本エントリーは4/19分なので、

本日はもう1回更新します。

ひらめくハト

人はひらめきます。

ひらめきは高度な知性の働きによって

引き起こされるように思われますが、

実はハトもひらめきます。

 

ハトがひらめく瞬間を御覧ください。

 

A Pigeon Solves the Classic Box-and-Banana Problem - YouTube

 

ちなみに、心理学ではひらめきを「洞察(insight)」と呼んでいます。

 

FC法は有効か?

facilitated communication(FC)法は、

重篤な脳障害を負ってしまった患者に対して

介助者が適切な方法を使うことで、

患者のコミュニケーション能力を補助できると謳う手法です。

ひと頃、日本でも話題になりました。

 

しかし、これについては、国際行動分析学会が

「科学的評価によれば、FCは障害者のコミュニケーションレベルを

高めることはまったくない。一見、コミュニケーションのように見えるものは

ファシリテイターから発せられている。ただし、ファシリテイターのほとんどは

自らがその原因だという意識がない。」

と断じています。

 

海外のものですが検証VTRもあります。

これを見る限りFC法には難があるようです。

 

患者さんやご家族のために、もっと有効な手段が

開発されることを願います。

 

 

参考URL:

ファシリテイテッド・コミュニケーションに関する声明:国際行動分析学会

 

YouTube

Facilitated Communication

https://www.youtube.com/watch?v=Dqhlv0UZUwY

『東京大仏物語』、ありました

東京大仏物語』ってまぁまぁいい思いつきだなぁ、

なんて思って駄文をしたためたわけなのですが、

何とすでにネット上にそういう言葉が存在していました。

 

Googleで"東京大仏物語"で検索したら5件引っかかりました。

 

うち1件は2006年のブログ記事でした。

うーむ。一番乗りし損ねた残念感でいっぱいです。

それにしても東京大仏、まったく都民にも知られていないのには

何か理由があるんでしょうか?

それともなんかの陰謀なんでしょうか(笑)

 

青汁日記 東京大仏物語。

http://blog.livedoor.jp/hideyourface_abc/archives/50469187.html

 

そういえば以前、

「海鮮丼の名前でポセイ丼っていいんじゃないか」

と思いついて、ネットで検索したらおんなじことを考えている人たちが

たくさんいるなぁ、と思ったことがあるのですが、

それと同じですね。

 

個人的には、清野とおる氏あたりに『東京大仏物語』描いてほしいです。

 

 

『東京大仏物語』

 先日(といっても3/16のことなので、もうひと月くらい前ですが)、都内の書店で『翔んで埼玉』という漫画を購入しました。

新刊本の漫画を買ったのは、遥か昔、池袋の(今はなき)芳林堂でいしいひさいちの4コマ漫画を買って以来で、かなりひさしぶりのことでした。(いや、大友克洋の漫画が読みたくてCOMIC CUEとかいう雑誌を買って以来のことかもしれません。まあどうでもいいことですが。。)

 

店内の漫画コーナーをぐるりと回って、エキセントリックな印象の表紙に目を惹かれて買ったのですが、翌日に出席したさる学会のセミナーに出席していたら、話者の先生が突如その漫画を宣伝(?)しだしたので、何やら話題の漫画らしいということに気づいたのでした。

 

著者は魔夜峰央さん。『パタリロ!』の作者です・・・といっても私自身が『パタリロ!』を読んだことがないので、著者の名前を見てもピンと来ませんでした。『翔んで埼玉』自体、30年前に描かれて復刊本だったらしいのですが、そもそも、(古い漫画のタッチで描かれた)新しい作品だと思って購入したのでした。というか復刊本だという情報、帯に書いてあったのでしょうか?

 

『翔んで埼玉』といい、『東京都北区赤羽』といい、地域モノは、そのネタにされた地域の人がrelevancyを感じて(←単語の使い方変かもしれません)、購入してくれるのが、なんだかいい雰囲気ですね。

 

僕(が絵の描ける漫画家)だったら、東京都民なので『東京大仏物語』でも描こうかと思います。

東京都民も知らない東京大仏について宣伝することで、下赤塚一体の人が喜んでくれそうな気がするので。

 

・・・という、どうでもいいつぶやきでした。あしからず。