脳 Brain, No Life(仮)

とあるニューロベンチャー企業の研究員のつぶやきを記録するブログ

ワインの味がわかると言えるには・・・

ブラインド・テイスティングワインのソムリエのコンテストにおける花型競技のひとつだそうです。

 

ワインのブラインド・テイスティングでは、産地や品種、ヴィンテージなど、複数の項目を的中させることが目的になるのですが、ここではちょっと簡略化して、品種だけを当てるという状況を考えましょう。

 

いま3種類のワインが用意されているとします。

それぞれのブドウの品種は、カベルネ・ソーヴィニヨンメルローピノ・ノワールの3種類としましょう。

 

これらのワインが3つのグラスに注がれていますが、どのグラスにどのワインが入っているかはわかりません。それらを味見した上で、3つとも的中させることができるかを競うという設定です。

 

さて、ある人が見事3つのグラスの中身を的中させました。

 

この結果から、その人は「ワインの味がわかる人である」と結論づけてよいのでしょうか?

 

 

実は、この結果だけからは、そうは結論づけられないのです。

なぜなら、偶然3つとも的中した可能性が大きいからです。

 

では3種類ではだめなら、何種類なら偶然ではないと言えるのでしょうか?

 

 

「4種類」が正解(のひとつ)です。

 

さきほどの、カベルネ・ソーヴィニヨンメルローピノ・ノワールの3種類に、グルナッシュも加えて4種類の品種で作られたワインをそれぞれ用意します。統計学的な立場からは、これが全問正解であれば、それは偶然ではないと結論づけられるのです(正確には、伝統的、慣習的に行われてきたフィッシャー流の統計検定の考えからは偶然ではないと結論づけられます、と言うべきでしょうか)。

 

 

なぜでしょうか?

もしよろしければ晩酌のお供に考えてみてください。

 

解説はまた後ほど・・・