脳 Brain, No Life(仮)

とあるニューロベンチャー企業の研究員のつぶやきを記録するブログ

割引率、割引因子の考えをどう応用するか?

割引率はふつう、正の値をとります。

ヒトは遠い未来より現在を重視しやすい生き物なのです。

たとえば、体に悪いことは承知していても、暴飲暴食や喫煙をやめられないというヒトは多いのではないでしょうか?

 

こんなに飲んでばかりいたら、将来は肝炎、肝硬変から肝がんへの道をまっしぐら。こんなにたばこを吸っていたら、将来は確実に肺がんだ。こんなに食べてばかりいたら、将来はメタボリック・シンドロームから成人病(生活習慣病)になるのは間違いなしだ…etc. 頭ではわかっているのですが、日々の習慣はなかなかやめられるものではありません。

 

医師が警鐘を鳴らしても、あまり効果はありません。そもそも本人も自覚をしているからです。それでも行動を変えるにはいたらない。つまり、遠い未来の大きな損害の話をしても響かないのです。

 

さて、ヒトが現在を重視する性質を利用して、このような不摂生な生活に対して効果的な警鐘を鳴らすことはできないでしょうか?

 

ひとつの方法は、ごく直近の未来における損害に置き換えてあげることです。

 

「食べ過ぎると将来、生活習慣病に悩まされますよ」ではなく、「食べ過ぎると太りますよ」の方が、現在重視の人間にとっては効果的なひと言になる可能性がある、というわけです。

 

 

【今回のテーマに関する評価】

実現度:☆☆☆☆☆(実行するのは容易)

有用度:☆☆(どのくらい効果的かは相手次第)