メンタルローテーションと脳
9/7のエントリーで、メンタルローテーション課題の際には、運動前野なども活動することについて脚注で触れました。
http://neuroscience.hatenablog.jp/entries/2015/09/07
それについて文献を紹介します。
Richterらはメンタルローテーション課題を実行中の参加者の脳活動をfMRIで計測しました。実験には8人が参加し、内男女3名ずつの6人のデータが体動のないデータでした。参加者は複数の直方体から構成された参照図形と、それから20〜80度傾いた図形が同じ図形であるかどうかの判断を16試行行います。
この計測実験により課題のたびに補足運動野の活動が上昇することなどをつきとめました。メンタルローテーション課題中に活動が上昇した部位は、両側の運動前野、補足運動野、後頭葉などで、これらは運動の計画や空間情報処理に関わる部位でした。
【参考文献】
Richter, Wolfgang, et al. "Motor area activity during mental rotation studied by time-resolved single-trial fMRI." Cognitive Neuroscience, Journal of 12.2 (2000): 310-320.