サッケード中は視覚情報は遮断される
わたしたちは、モノを見る際に、目でモノを追うことがあり、
これを、追跡眼球運動(eye tracking movement)といいます。
追跡眼球運動には2種類の動きがあります。
「サッケード(saccade)」と「滑動性追跡眼球運動(smooth pursuit eye movement)」です。
サッケードは、モノからモノへ、見る場所から見る場所へ、ピョン・ピョンと飛ぶように視点を移します。実はサッケード中の視覚情報は遮断されることがわかっています。
滑動性追跡眼球運動(スムーズ・パーシュート)は、モノを見る際に、眼球でじっくりと視認対象を追います。このときは、視覚情報は遮断されず、対象物体をしっかりと知覚できます。
サッケード中に視覚情報が遮断されていることは簡単な実験で調べることができるので、ぜひ次の手順に従って実験をしてみてください。
1)鏡とスマホorケイタイorビデオカメラを用意してください
2)鏡の中の自分の右目を見て、次に左目を見ます
3)それと同時に、スマホorケイタイorビデオカメラで鏡の中の自分の顔(or実際の自分の顔)を録画してください
4)自分が見たものと、録画された映像に違いはありますか?
それはどんな違いだったでしょうか?
以上を確かめることで、サッケード中は視覚情報が遮断されていることを実感できることと思います。