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脳 Brain, No Life(仮)

とあるニューロベンチャー企業の研究員のつぶやきを記録するブログ

森口繁一教授の評伝の面白かったところ

昨日紹介した今野浩先生の本で面白かったところをご紹介します。

 

エピソード1

著者の今野先生は卒論のタイトルを「ゲーム理論に関する考察」とした。

フォン・ノイマン&モルゲンシュテルンの大著『ゲームの理論と経済行動』に取り組むも、数十ページでダウン、最終的に、・・・

 

「ハワード・ライファというハーバード大学教授が書いた、『ゲームの理論 その批判的サーベイ』という五〇〇ページの洋書を読んで、そのエッセンスをA4六〇枚にまとめて提出したのである。」(45ページ)

 

私は単純に500ページも読破したとはすごい!と思ったのですが、みなさんはどう思われるでしょうか?

 

 

エピソード2

今野先生は、「小学生のころから、将来は大学教授という職業に就きたいと思っていた。」(49ページ)ところが・・・

 

「母は息子が一流大学の数学科教授になることを望んでいた。しかし高校に入って、大学生向けの本格的教科書『解析概論』(岩波書店)を、中学生時代に読破した天才と同級生になったため、プロの数学者は勤まらないことが分かった。」(49ページ)

 

よく、東大や京大の数学科には中学生のうちに『解析概論』をスラスラ読破してきたような人たちが集まってくると言いますが、本当なんですね。

 

 

エピソード3

伊理正夫教授の最終講義は5時間におよぶものだった。

 

「話題を伊理教授の最終講義に戻そう。若いころの応用幾何学、電気回路網理論から始まり、数値解析、ネットワーク・フロー理論、マトロイド理論、計算機科学など、それまでに手がけたあらゆる研究について、五時間(!)にわたって語ったのである。」(150ページ)

 

聴講する方も必死に食らいついていく必要がありそうです。

 

本書の、主要内容とあまり関係のないところから3エピソード選びました。

 

天才・秀才たちとの彼我の差に茫然とさせられました。

 

 

参考文献:

今野浩著「工学部ヒラノ教授と昭和のスーパー・エンジニア —森口繁一という天才— 」青土社