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脳 Brain, No Life(仮)

とあるニューロベンチャー企業の研究員のつぶやきを記録するブログ

Ultimatum gameにおける均衡は?(解説編)

最終提案ゲームにおけるそれぞれの参加者(プレイヤー)の最善手について考えます。

 

まず、応答者がどう考えるかから見ていきましょう。提案者の提案を受け入れることによって実現できるか、拒否することによって破棄できるかの権限を握っているのは応答者だからです。(ゲームの解を考えるにあたって、1段階目から考察するのではなく、ゲームの結果が決まる2段階目から、逆向きに考察を加えるわけです。これを後ろ向き帰納法といいます。)

 

応答者は、提案者の提案内容に含まれる応答者の利得とそれを拒絶したときの利得(=ゼロ)を比較します。このゲームのプレイヤーの利得は自分自身の獲得金額の大小によって決まる(=より大きい金額だとうれしい)ので、0より大きい正の値の提案は受け入れた方がよいという判断を下します。

 

提案者は、応答者が以上のように考えることを理解しています。その上で自分自身の利得が最大になるように、提案を決めます。この場合は、提案者である自分が9ドル、相手である応答者に1ドルを分配するという提案を行います。

 

最初に考察したように、応答者はこの分配額を受け入れます。これにより、このゲームは、提案者が「提案者9ドル、応答者1ドルの受け取り」という提案をし、応答者がそれを受諾する、という結果で終わります。

 

 

くり返しになりますが、提案者も応答者も自分自身の獲得金額の多寡のみによってゲームの利得が決まると仮定した場合には、以上の意思決定がそれぞれにとっての最善手であり、それによって、提案者9ドル、応答者1ドルという獲得金額(分配額)が実現されるのです。