脳 Brain, No Life(仮)

とあるニューロベンチャー企業の研究員のつぶやきを記録するブログ

コーヒーで一休み

 

私はコーヒーが好きなので、仕事や勉強の前にはコーヒーを飲むことが多いです。

カフェインは目を覚まし、集中力を高めてくれる・・・感じがするからです。

ひょっとしたら眠気がおさまり集中できれば、記憶も定着しやすくなるかもしれません。

実際のところはどうなのでしょうか?

 

カフェインの効果に関するレビュー論文(2010年)にこんな記述がありました。

 

 

カフェインは、ある範囲でワーキングメモリに関連する課題のパフォーマンスを促進する。しかし、ワーキングメモリへの依存が大きい課題のパフォーマンスを損ねてしまう。

カフェインは、覚醒度が最高に高くないときに(suboptimalのときに)記憶成績を改善するようである。

多くの研究で、反応時間が改善することが発見されている。

ただし、カフェインの服用は、長期記憶には影響を与えないようだ。

 

 

つまり、コーヒーは、

覚醒度が高まり過ぎていないときに、

ある程度のワーキングメモリを必要とし、手早くこなす必要がある課題に取り組む際に、長期記憶への効果は期待せずに飲むといいと言えるのかもしれません。

 

 

参考文献:

Nehlig, A. (2010). Is caffeine a cognitive enhancer? J Alzheimers Dis, 20(Suppl 1), S85-S94.