脳 Brain, No Life(仮)

とあるニューロベンチャー企業の研究員のつぶやきを記録するブログ

健康診断で思ったこと(4)

つづきです

 

ところで、健康診断では胸部X線検査が行われます。

おそらくは結核をみつけたり、場合によっては肺がんを見つけたりすることが検査の名目上の目的なのですが、まだ若い20代30代の受検者すべてに行う必要があるのだろうか、と私は常々疑問に思っています。

 

現代の日本で若くして結核になることなどほぼ皆無でしょう。

であれば、胸部X線検査にコストをかけるよりも、多くの現代人が悩まされているであろう、睡眠不足やストレスなどが引き起こす全身性の症状の度合いを測るような、つまり、より現実の世界に則した検診の体制を整えることの方が、健康診断を受ける働く人々にとっての利益にも適うものになるのではないでしょうか。

 

 

健康診断も、毎年多くの人が受診するのですから、もっと実り多い制度にしてほしいと切に願うものです。

 

 

追記:

胸部X線検査では、肺の病気の他に、大動脈瘤や心臓の肥大や変形などもわかるそうです。

 

なお、厚労省の資料によると、「現行の職域健康診断では、結核患者を54人見つけるために、1人のがん患者を作っていることになる」とのこと。詳細は以下のURLをご参照ください。

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/05/s0517-5e.html