メモ:後天的な記憶天才
「メモ」シリーズです。
今回は、頭部への外傷等で、後天的にサヴァン的な能力を獲得したと考えられている人々の紹介をします。
オーランド・セレル:
アロンゾ・クレモンズ:造形芸術家
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オーランド・セレル(Orland Serrel)
1979年1月15日、10歳だったセレルの左側の頭部を、野球ボールが直撃した。それがきっかけとなって、後天的サヴァンとなる。
なお、彼は頭を打ったことを両親に話さなかったため、頭痛の症状があったものの病院に行くことはなかった。頭痛は、しばらくしてから治まった。
痛みが治まってほどなくして、彼は自分にカレンダー計算(特定の年月日の曜日を導く計算)の能力が身についていることに気づいた。
事故後のすべての日について、曜日や天気、その日何が起きたかを詳細に記憶できるようになった。
オーランド・セレル
引用元URL:
http://www.sapienplus.com/wp-content/uploads/2014/09/Orlando-Serrell-people-savant.gif
参考URL:
https://en.wikipedia.org/wiki/Orlando_Serrell
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アロンゾ・クレモンズ(Alonzo Clemens)
アメリカの芸術家。粘土やワックスを使った作品を制作。自閉症をもつ。
幼い頃は、物覚えの早い子どもだったという。
しかし、3歳のときに転倒して脳に損傷を負ってしまう。
これにより認知的な発達が阻害され、言語能力に障害が残ってしまった。
動物をしばらく観察した後に、記憶にもとづいて、立体的な動物の像を作成する。2次元の写真をしばらく見た後に、3次元の像をつくることもできる。細かい特徴も再現したリアルで解剖学的にも正しく制作する。小さな作品から等身大の大きな作品まで手掛ける。原寸大の馬の像の作品が有名である。
クレモンズと彼の作品:
引用元URL:
サヴァン的な能力はじつは普通の人も持っており、(左)脳がダメージを受けたときに、(右)脳にかかっているある種の抑制が外れるとサヴァン的な能力が現れてくるという考えがあるのですが、これらの事例はその具体例と言えるのかもしれないですね。