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脳 Brain, No Life(仮)

とあるニューロベンチャー企業の研究員のつぶやきを記録するブログ

幸福感と関連する脳活動(1)

接近・回避動機づけと前頭部非対称性の関係性については多くの研究があるにもかかわらず、幸福感の神経基盤を直接調べた研究は知られていませんでした。

Urryらは2004年に、この点に関する研究を行いました。84人の参加者(57〜60歳、右利き)に、eudaimonic well-being, hedonic well-beingとポジティブ感情(positive affect)に関する自己報告のmeasureをとり、脳活動との関連性を調べたのです。

 

eudaimonic well-beingはより良く生きることから得られる幸福感のことを指します。この幸福感は、自立性・自主性(autonomy)、環境に対する支配力、人としての成長、他者との良好な関係、人生における意味、そして自己受容の程度の高さによって定義づけられます。

一方、hedonic well-beingは、快への接近と不快の回避から得られる幸福感のことを指します。この幸福感は主観的幸福感(subjective well-being, SWB)の例であり、Dienerによって「人生に対する感情的・認知的評価」として定義されています。具体的には4つの要素があり、人生に対する満足感、仕事などの重要な分野における満足感、快感情の頻度の高さ、不快感情の頻度の低さによって特徴づけられます。

 

故に、hedonic well-beingは快感情を含みます。一方、eudaimonic well-beingは、人生の目的、成長、支配力などを強調します。

 

 

この項、つづきます。

 

参考文献:

Urry, H. L., Nitschke, J. B., Dolski, I., Jackson, D. C., Dalton, K. M., Mueller, C. J., ... & Davidson, R. J. (2004). Making a life worth living neural correlates of well-being. Psychological Science, 15(6), 367-372.