ひさしぶりに更新します
一月以上更新が滞っており、失礼いたしました。
以前は業務の一貫としてブログの更新ができていたのですが、
ちょっと身の回りの環境が変わりまして
そのような時間がとれなくなってしまいました。
本ブログは、今後はごくまれに趣味的に更新することに
なると思います。よろしくお願いいたします。
低気圧のせい?
今日は夕方、頭痛というか意識が飛ぶような違和感を感じた
という方はいませんか?私は、アタマにやや違和感がありました。
こういうときは「頭痛〜る」を見てみると面白いです。
https://mobile.twitter.com/terunekootenki/status/724867830584381440/photo/1
どうやら今日は、午前9時頃から昼過ぎまで、
少し気圧が下降気味だったようですね。
気圧が急激に変動すると、頭痛や吐き気などの症状を
訴えるヒトが多くなるそうです。
といっても、今日はわずかな下落なので体調に影響を
及ぼすほどではなかったかもしれません。
台風シーズンは、気圧の変動が大きいので
低気圧が原因のカラダの不調に
悩まれる方が多いと思いますがいかがでしょうか?
体調が悪いなと思ったら
「頭痛〜る」を見てみるとおもしろいと思います。
(低気圧で頭痛になるという友人から教わったツール(?)です)
本当に体調と気圧には本当に関連性があるのか?
どなたかに解明してもらいたいところです。
前頭部シータの発生源
課題に集中・没頭すると現れるのが
前頭部のシータ活動です。
ishiiらは、参加者に1000から7ずつ引いていくという
暗算課題をおこなわせました。
すると参加者はすぐに集中状態に入り、
シータ帯域パワーの増加が目に見えて増えました。
そのときの脳波データから電源推定をおこなったところ、
前部帯状皮質のあたりにシータの発生源があることがわかりました。
Fmシータの発見物語については以前ご紹介しましたので
そちらも併せて御覧ください。
本日もう一度更新します。
参考文献:
Ishii, R., Canuet, L., Ishihara, T., Aoki, Y., Ikeda, S., Hata, M., ... & Iwase, M. (2014). Frontal midline theta rhythm and gamma power changes during focused attention on mental calculation: an MEG beamformer analysis.
FFAの活動から、顔を見ているかどうかがわかる
脳の紡錘状回顔エリア(FFA)は、顔刺激に反応する領域です。
映画やテレビなどでヒトの顔が出てくると、
FFAが活動します。
映像を見ているヒトの脳活動をfMRIでリアルタイムに
スキャンすることができると、
FFAの活動から「顔」を見ているかどうか
デコーディングすることができるのです。
技術的な面も興味深いですが、
顔エリアが独立して存在することそのものも
興味深いですね。
参考文献
Haynes, John-Dylan, and Geraint Rees. "Decoding mental states from brain activity in humans." Nature Reviews Neuroscience 7.7 (2006): 523-534.
疲労とアルファ帯域パワー
成人の過半数が感染しているヒトヘルペスウィルス(HHV)ですが、疲労によって活動が活発化し、唾液からHHV6が検出されることがわかっています。
疲労と脳活動について調べた研究の報告書の中に、「閉眼時に、アルファ波パワー密度は唾液中HHV-6レベルと負の相関をする(=HHV-6が多い(=疲労している)とアルファ波パワーは小さい)。ただし目を空けているときはそのような関係は見られない」という記述がありました。
EEG power densities (especially the alpha power density) during the eye-closed condition were negatively associated with the saliva HHV-6 DNA level.
私は比較的アルファ帯域活動が明瞭に見られる方だと思うのですが、時々閉眼時のアルファが小さいときがあります。そういうときは疲労していたということなのでしょうか。朝早い時間の測定だったので、アタマが興奮しているのかな、と思っていたのですが、朝早いだけに疲労だったのかもしれません。
ちなみに脳波のパワーが変動する理由は、疲労以外にもいろいろ考えられると思いますが、これは興味深い報告ですね。
参考文献:
Tanaka, M., Shigihara, Y., Funakura, M., Kanai, E., & Watanabe, Y. (2012). Fatigue-associated alterations of cognitive function and electroencephalographic power densities. PLoS One, 7(4), e34774.
Eureka!
アルキメデスの「浮力の原理」の発見の逸話ですが、
シラクサの王様から純金で金細工師につくらせたはずの王冠に不純物が混ざっていないかどうかを検証するよう命ぜられたアルキメデスが、
風呂に入ってお湯が流れ出るのを見て検証方法をひらめいたことになっています。
アルキメデスは、王冠と金塊は同じ重さであるにもかかわらず、両者を水に沈めて重さを比べると、王冠が金より比重の軽い銀を含んでいる分体積が大きく、そのために浮力が大きく働くために、両者が釣り合わなくなることを示したのでした。
私が疑問だったのは、水をぎりぎりまで貯めた水槽に王冠を入れた場合と、金塊を入れた場合で、流れ出た水の量を単に比べればいい(=体積の違いを比べればいい)だけなのではという点でした。なぜ浮力について考える必要があるのかが疑問だったのです。
1年くらい前の記憶なので、またもや出典があいまいなのですが、私が見た資料には、その理由について、王冠と金塊の体積の差が微妙で、流れ出た水の量によってその違いを比較することができなかったからだと書かれていました。
あはっ、そんなこともあるのかな、とちょっと笑ってしまいました。
創造的アイデアはいつ生まれるか?
標記の内容について、
引用をします。
素粒子論の分野で顕著な業績を残したゲル=マンは、
創造性について、下記のようなことを言っています。
「第一に、私達は解決の得られない問題について、何日も、何週間も、何カ月も考え続け、それを克服しようとした。第二に、問題をそれ以上意識的に考えてもどうにもならないところまできた。第三に、サイクリングをしていたり、髭をそっていたり、料理をしていたり、私のように口を滑らせたりしたときに、突然、重要なアイデアが閃いた。私たちは袋小路から抜けだした」
これらの段階をヘルムホルツは
1.没頭期、2.潜伏期、3.啓示期
と呼びました。
ゲルマンは、さらに第4の段階として、
4.証明期
があるとしています。
証明の前に啓示の段階があるというのが
創造性について興味深い点だと思います。