脳 Brain, No Life(仮)

とあるニューロベンチャー企業の研究員のつぶやきを記録するブログ

睡眠軽視の現代社会

私の気のせいかもしれませんが、あまりに現代社会では睡眠が軽視されているように思います。

 

睡眠を削ってがんばると賞賛されることがあります。一方、昼寝をしているとサボっていると思われることがあるでしょう(あるいはサボっていると思われるのがいやで無理して眠気をこらえている人は多いのではないでしょうか?)。

 

四当五落などというコトバ(睡眠時間を4時間まで削って勉強できれば合格するが、5時間も寝てしまうと合格できないことを意味する現代風四字熟語)は、睡眠軽視の最たるものだと私は思います。テレビやスマホ、パソコン等意義の薄い娯楽にかけている時間を削って努力せよというなら納得できますし、健康にとっても良いと思うのですが、なぜそこで睡眠時間が引き合いに出されてしまうのでしょう。もし実際に、世の年若い受験生たちがそのコトバを盾に取られて、心身にとって不健康な生活を強いられているようなことがあるのだとしたら、大変な厚生上の損失だと思います。

 

もちろん、ときには睡眠時間を削ってでもがんばらなければならない局面が人生にはあるはずです。だからといって、睡眠が軽視されて良いはずはありません。

 

いささか力が入ってしまいました。

私が個人的に睡眠に飢えているためです。

 

実は、数日前、数カ月ぶりに、ウィークデーに睡眠時間を9時間確保しました。

ここ数ヵ月は、平日から土曜日の睡眠時間がかなり削られていた上、週に2日は3〜4時間位の仮眠、という生活がつづいていたため睡眠という「万能薬」が必要だったのです。

(ある種の職業の人(外資コンサルタントなど?)はもっと過酷な生活を送っているのだと思いますが、それを非人間的な職場環境と言わずしてなんと形容すればいいのか、私にはわかりません。)

 

もう、体と頭の状態が限界だったので、やるべきことを放棄して、すべてを睡眠につぎこみました。おかげさまで起きたときには、普段と比べると頭がやや軽くなったような感覚がありました。その日の昼過ぎにはその効力は雲散霧消してしまいましたが。

 

ともかくも、毎日、世の中の人すべてが、自分にあった睡眠時間を確保できるような社会がしないかと願うばかりです。そうすればみんな今よりももっと活き活きと生活でき、幸せになれるのではないかと思うのですが。

 

 

睡眠が心の健康や幸福感にいかに寄与するかを調べたり、どうすれば睡眠の質を上げられるかといった研究などは、自分でもやってみたいなと常日頃思っているところです。

 

睡眠の効能等については、機会があれば本ブログでも取り上げていきたいと思っています。