視覚世界の構築は・・・
私たちは日々、外界からやってくる様々な感覚情報を処理して、知覚世界を構築し、認知処理を行い、判断や意思決定を行います。
特に視覚情報は膨大ですが、複雑な視覚認識を脳はやすやすとこなしてしまいます。このため、私たちは日常生活でモノが見えることをさほど不思議だとは感じません。むしろ、「モノが見えることは当たり前で、そこに謎があるなんて思いもよらない」という意見が大半かもしれません。
しかし、一見「当たり前」の感覚・知覚・認知に心理学的・神経科学的な方法でメスを入れると世界の見え方は一変します。
視覚研究では、さまざまな錯視図形が有名です。
下記リンク先の画像は、テレビのバラエティ番組などでもよくとりあげられるいわゆる「隠し絵」で、ご覧になったことのある方もたくさんいると思います。
http://www.planetperplex.com/img/dallenbach.jpg
一目見て、何が写っているのかすぐわかる方もいると思いますし、ちょっと考えても何が写っているのかわからないという方もいるかもしれません。
せっかくなので答えは書かないことにします。
被写体が何かわかった人は、モノを知覚することが単なる視覚情報の受動的な情報処理によるものでないことを直感されるのではないでしょうか?