webページ上での視線の動き
脳波計測を含む、広い概念としてバイオメトリクス(生体計測)という言葉が使われることがありますが、視線計測も大きな武器のひとつです。
普段、我々は視線がどのような動きをしているのかについては自覚的ではありません。
たとえば、ヒトの顔を見てみてください。
(実際に対面して他者の顔を見るのはお互いに気まずいと思いますので、誰かの顔写真を見るとよいでしょう。)
視認対象としての顔は全体的に鮮明に見えるはずです。
つまり、顔をくまなく見渡しているような知覚経験を得るはずです。
しかしながら、実際に視線計測をしてみると、顔の重要な部分だけに視線が集中していることがわかります。
視線は、目や鼻や口などのパーツ、そして輪郭を追っているのです。
このような事実は、実際に視線計測を行うことでわかります。
言語報告からはわからない情報であるからこそ、バイオメトリクス(生体計測)を行う意義があるのです。
視線計測を行ってwebページをしている際の視線動向を調べると、F字を描くように視線が集まっていることがわかります。
欧米のwebページ上では文字が左から右に横方向に並び、しかも、ページは下の方に進んでいくので、視線は自然とF字型に集まるのです。
ここから帰結されることは、重要な情報はwebページの左側に配置するということです。これにより重要な情報を見逃されにくくなることが期待されます。
【今回のテーマに関する評価】
実現度:☆☆☆☆☆(すぐにでも実施可能)
有用度:☆☆☆(視線計測に関する知見を知らずとも無意識に実施している可能性あり)