視覚探索と背外側前頭前皮質(DLPFC)
探すべき目標の刺激を、様々な妨害刺激の中から探し出すことを「視覚探索」(visual search)といいます(※1)
森の中で獲物や天敵を見つけるといった生存に関わる場面から、イラストの中の隠れたパターンを探し出すようなゲームを行っているような場面でも、視覚探索が行われているものと考えられます。
視覚探索時には、前頭部の背外側前頭前皮質(はいがいそくぜんとうぜんひしつ)(dorsolateral prefrontal cortex, DLPFC)が働くことが知られています。
DLPFCは、おでこのあたりに位置していますので、近赤外線分光法(NIRS)のような脳機能計測装置でも、その活動を測れると考えられます。
DLFPCは、ワーキングメモリー課題などを行っている際にも活動するなど、様々な認知機能を有していることが知られている脳部位なのです。
※1
科学辞典「視覚的注意」
http://kagaku-jiten.com/cognitive-psychology/perception/visual-attention.html
【参考文献】
Kalla, Roger, et al. "Human dorsolateral prefrontal cortex is involved in visual search for conjunctions but not features: a theta TMS study." Cortex 45.9 (2009): 1085-1090.