最新の問題を解く
確率論の分野における業績で有名な伊藤清先生(故人)の
エッセイに次のような話がありました。
伊藤先生が海外の大学で教鞭をとっていたときのこと、
授業で宿題を出すと、他の学生は授業の最新回で紹介した定理を
使って証明をしていたのですが、
ある学生が以前の回で習った定理を使って証明をしていることに
気づいたそうです。
なぜ、最新の定理を使わないのか?
最新の定理を使えば、もっと簡単にエレガントに証明ができるのに。
伊藤先生は、最初はそのように思っていたそうです。
しかし、授業が進むにつれて、伊藤先生は考えを改めます。
「この学生は、過去の回で習った定理を使って、
最新の回の証明問題を解く技量がある」
「ということは、もしこの学生が、この分野における最新の知見を
習得したら、未解決の数学的問題を解決するに違いない」
果たして、その学生さんは、数学の研究者になったそうです。
僕の好きなエピソードなので紹介しました。
そういえばフォン・ノイマンもゴリゴリ問題を解くタイプだったとか。
ぼんやりした記憶に基づいての更新なので
出典が思い出せません。ご容赦ください。
本エントリーは4/19分なので、
本日はもう1回更新します。