脳 Brain, No Life(仮)

とあるニューロベンチャー企業の研究員のつぶやきを記録するブログ

仮説検証型研究と仮説発見型研究(つぶやき)

今日は、データ分析のため散布図をたくさん見ていたのですが、あまりに数が多くて、なんだか情報がアタマから溢れ出てしまいそうな感じがしました。ふと思ったのが、今後、人工知能が発達すれば、自分がほしい情報にもっと簡単にたどり着けるのでは、ということでした。人間が複数のグラフを見比べて抽出できる情報には限りがありそうですが、人工知能なら苦もなくやってくれそうです。2045年以降の技術進歩を享受できる人たちは幸せなのではないでしょうか。

 

データを見ながらぼんやりと次のようなことを考えていました。

研究やデータ分析には大きく分けて2つの方向性があります。

1つは仮説検証型の研究、もう1つはデータ駆動型というか仮説発見型の研究です。

 

睡眠薬Aには睡眠時間の延長効果がある」という仮説を検証する場合には、調べるものは明確です。Placeboの服用後と比べて、睡眠薬Aの服用後に睡眠時間が延びるかを調べればいいのです。調べるのは睡眠薬Aの服用量と睡眠時間(の増加分)の関係です。

 

しかし、睡眠薬Aには、別の思いがけない効果があるかもしれません。血圧降下、血流改善、増毛・・・なんていう効果もあるかもしれないわけです。こういうときには、思いがけない複数の変数をデータとして押さえておき、独立変数との相関や関係を、ある意味しらみつぶしに調べる必要が出てくるでしょう。

 

もはや当たり前になった様々な生体データについても、その発見の影には泥臭いデータとの格闘があったはずです。

ふと、Fmシータ波などがいかにして発見されたのかなと思いました。